都筑区の人口は本当にこれからも増えていく??


 

都筑区の人口は本当にこれからも増えていく??

1029くまの市民勉強会

 先日、都筑区の人口について市民勉強会を行いました。都筑区は若い街と様々な場所で言われますが、実際の年齢構成の状況はどうなっているのでしょうか?また、都筑区は人口が増えていくと言われておりますが、どのように増加していくのかの議論が行われていない。そして、5年おきの国勢調査を基に人口増加が考えられているが、5年前の予測が現在も適用されるのかについてデータを基に参加者の皆さんと考えてみました。

【都筑区の年齢構成】

 まず、都筑区の年齢構成の状況ですが、今年度(H26年度)から見事に高齢社会に突入しています。高齢社会とは65歳以上人口の割合が14%を超えている状況のことです。

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 H26年時点で総人口が209,761人のうち、65歳以上人口は30,628人高齢化率 14.6%となり、高齢社会の街です。(WHO規定で14%以上は高齢社会)
町丁別にみてみると95町丁あるうち、超高齢社会 17町丁、高齢社会 22町丁、高齢化社会 50町丁となります。89町丁が高齢者人口の割合が高いので、都筑区全体としては決して若くはない区だと言えそうです。

*日本全体は25.1%。(参考:H26年度版高齢化白書)超高齢社会である。

 本当に、若いというイメージに基づいて、街づくりを進めていいのでしょうか??人口増加していくことを前提に街づくりをすすめていいのでしょうか??疑問符が付きます。

【将来人口推計について】

 そもそもどんな人口増加が予測されていたのでしょうか??グラフを見てみましょう。

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 2040年に向けて明らかに生産年齢人口が減少していき、高齢人口が増加します。全体数が少ないのでわかりづらいですが、子どもも減っていきます。30年で4671人減少の推計です。これだけ減ると小学校も中学校も余ることになります。皆さんの認識にきちんとあったでしょうか?

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 もう一つ重要なことが、人口増化の傾向で、多産による人口増加ではなく社会増に頼っているということです。社会増とは簡単にいうと引っ越しなどの転入による人口増です。社会増も含めた将来人口推計と社会増を失くした封鎖将来人口推計のグラフをみると明らかです。

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 都筑区は子育てのイメージはありますが、子供が多く産まれている街ではないのです。今は新しい建物が多く建ち、若く見えますが、この状況はいつまで保てるのでしょうか?様々な商業施設が建っていくことに安心してみているだけではいけないのではないでしょうか?

【近年の人口増減】

 最後に、この予測は現在も同じ傾向であり続けるのかについて考えていきます。都筑区は社会増に人口増加を頼っています。その証拠に上図の通り、社会増減を考慮しない場合は2025年から減少傾向になります。

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 しかし、社会増加も近年減ってきています。H25年とH26年の人口増加状況を比較するとすでに半分程度に減ってきています。

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 人口予測はあくまでも国勢調査を基に国勢調査までの期間である5年間分の人口推移から予測しているに過ぎません。人口増減のトレンドが変われば、予測は変わります。上図の通りH26年から社会増は減少してきています。H21年からH25年までの推移をみても減少傾向になっていることがわかります。
 つまり、都筑区の人口は増加傾向であることは変わりませんが規模は少なくなることが予測されます。最悪の場合、減少に転じる可能性もあるということです。政治家はもちろん、行政も含め市民の皆さんと事実に基づいた施策を考えなおす必要があります。

『勉強会参加者の皆さんと意見交換を通じて』

参加していただいた皆さんは薄々と都筑区の高齢化の状況に気づいていらっしゃいました。

 「空いた土地にできる施設は介護施設であることが多いという印象。」

 「駅前でもそれほど多くの若い家族が歩いているわけではない。」

 「新しくできた商業施設も人が少ない」

 ことなどを実感として持っていらっしゃいました。

 しかし、そんな皆さんでも、ぼんやりと都筑区は若い街だというイメージがあるとおっしゃっていたことが印象に残りました。街のイメージづくりは大切ですが、イメージによって現実の課題を捉えられなくなることは避けなければいけません。

【まとめ】

 データからしっかりと土台を作った上で話し合いを行うことができれば、問題の本質を捉えやすくなります。シティセールスとしてのイメージづくりは重要ではありますが、政策決定の場までイメージを持ち込んではいけません。こうした諸課題を数字を基に認識することで、住みづらいといった漠然としている定性的な課題に対しても具体的な対策案を公的機関で対応することが出るようになります。財源が減り、感覚的な説明では行政も動きづらくなってきました。政治は課題を発見するだけでは無く、多くの住民が納得でき、力を合わせて考える土台を作っていく努力が必要です。

 今後も、データを活かし、そのうえで共有した課題について話し合っていく場を創っていきたいと考えます。

kusama

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